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クマザッカ

モノオタクの魅力紹介ブログ。コーヒー、ファッション、自転車の品揃えが良いです。

【ドトールとプロパガンダ】ドトール店員をしている友人と久しぶりに会った時の話を聞いてくれ

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※この記事は、何が偉いとかそういった内容ではない

 

先日、学生時代に研究室を共にしていた友人と合う機会があった。

 

彼は現在20台後半にして就職経験なし、実家暮らし、童貞、ハロワ通いという少しいやかなり’アレ’なフリーター。

 

映画が好きだと言いつつ女子高生向けの日本映画を見に行き、飲みに行こうと言えばチェーンの居酒屋を最初にチョイスし、コーラハイボールを1,2杯飲んで解散し、近くに美女がいればニヤニヤが止まらない。音楽は大好き。miwa超かわいい。でもライブには行ったことない。もう本当に俗物を体現したようなお方。

 

現在、みんな一度はお世話になったことがあるであろうコーヒーチェーン「ドトール」で店員をしているという。

 

平日だったので他の仲間の仕事が終わるまで時間をつぶす間、彼(以下:男)との会話がいろいろ印象的だったので考察してみる

 

まず、「ドトール」とは

ドトールコーヒーは、古くは1960年代に焙煎所としてスタートしたコーヒーの総合商社。

通常、ドトールといった場合はカフェを指すことが多く、一杯200円台と非常にリーズナブルなブレンドコーヒーや手軽なケーキ、喫煙ルームがあることから老若男女問わずにぎわっている。

なぜかいつもドトールを利用する人はスターバックスのことを「まずい。高い。」と否定することが多い。

 

ドトール店員は「ミル」も「ドリッパー」も知らない?

俺はドトールのコーヒーが一番うまいと思っている。だからドトールを選んだ

と男は断言する。

既に人によっては「あれ?」と不思議な違和感を感じるかもしれないが、味は好みの問題なのでそこは突っ込まないで上げてほしい。

 

その後の会話をかいつまんで掲載しようと思う。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

俺「あ、お前そんなコーヒー好きだっけ?じゃあコーヒー飲みつつ話そうか。」

 

~~~新宿駅前からポールバセットに向かう~~~

 

男「最近コーヒー好きでさwwwwwwwww毎日3杯は飲むよwww」

 

俺「いいねえ。豆はやっぱドトールで買ってんの?」

 

男「そうだよwww社割あるからいつもたくさん買ってるよwwwwwww」

 

俺「せっかくだからいいコーヒー屋さん教えるよ。ドトールとかより高品質だと言われてるコーヒーを飲むとハマるぞきっと。高いんだけど。」

 

男「ドトールのコーヒーは品質高いけどなwww品質管理とかもかなり厳しくやってるからなwww」

 

俺「そうか。あのな。サードウェーブって考えがあってだな....」

 

説明する。店につく。

 

男「そうなんだwwww」

 

俺「産地とか農場によって味がかなり違うし、最近はいろんなロースターさんがあるから楽しいよ。せっかくお前もコーヒーのプロやってんなら知っといて損はないだろ。」

 

男「すげえなwでもドトールのコーヒーもひんしつはねwwwwひんしつかんりがねwwwwwww」

 

俺「うるせえ。おごったるけんとりあえず飲んでみような。」

 

男はエチオピアイルガチェフェ、筆者はパナマゲイシャを飲む。

 

男「全然違うねwwwwwww苦くないし甘さがあるねwwwww」

 

俺「(そう思うんだ。意外。)そうなのよ。楽しいからいろいろ豆買ってみなよ。ミルは持ってんの?店で挽いてんの?」

 

男「持ってないよwwwドトールは一般客向けだからそういう専門的なもんは使ってないよwww」

 

俺「えっ」

 

男「えっ」

 

~~~店内騒然~~~

 

男「ミルってなんだしwwwwwwww」

 

俺「いやいや...豆を挽くでしょ?その機械よ。なんでカフェ店員がそんなこと知らんのや。真面目に働け。アホか。」

 

男「いやいやwwwwお前はオタクだから知ってるだけだろwwwwドトール店員誰もあの機械ミルって呼ばないしwwww俺バイトリーダーだしwwwwwww」

 

俺「(コイツマジか)一般常識だ。店員はお前以外全員知っている。アホが。じゃあ自宅で飲むときドリッパーは何使ってんの」

 

男「ドリッパーってなんだしwwwww」

 

俺「...いやコーヒー豆をフィルターでドリップするじゃん。そのフィルター乗っけるやつよ。アホが。」

 

男「そんなもんコーヒー業界では使ってないよwwwwwwドトールではウン十万する高級な機械を使って淹れてるんだよwwwwwww」

 

~~~筆者、男の知識レベルがわかってくる。~~~

 

俺「逆に自宅でコーヒー入れるときってどうやって入れてるんだ?アホが。」

 

男「お湯沸かして粉溶かすだけだろwwwwwwwwwwお前あの機械持ってんのかよwwwww」

 

俺「...」

 

 

 

会話からわかるドトールの店員について考える

上記の会話は、完全に筆者がいろいろな事情を汲めなかったのが悪いのだ。しかし。

この会話からわかることは、男がどうしようもないバカだということと、ドトールではコーヒーに対する知識面での教育を全く重要視していないということだった。

 

その後もなんだかよくわからないコーヒーの知識を色々聞いてしまった(コーヒーの発祥地はパプアニューギニアだと習ったとか)。

 

まず、男は教わったことは自分で考えずそのまま覚えてしまうという特異な体質なのだが、このことからドトールでは店員に、自社の品質が非常に高いという観念は植え込みつつも、コーヒーの基礎知識についてはおそらくなんの教育もしていない。

多分、バイトの店員達はコーヒーの実が赤いことも知らないんじゃないだろうか。

 

筆者自身は、あの値段でそれなりにおいしいコーヒーを飲むことができるドトールはある意味ですごい企業だと思っていたし、存在価値はサードウェーブ系カフェなんかより大きい(あくまでも一般的な消費者に対するインパクトという面で)と考えていたが、これはあまりにもひどい。

 

考えてみれば苦いだけのコーヒーを「ナッツのような甘味が~」とか言ってみたり、せっかくのケニアAAランク豆を焼き切って炭みたいになったものを「フルーティな~最高級の~」とかいって200g1200とかで販売したり、もはやプロパガンダである。知らない人が見たらその苦い炭汁が最高級だと思うだろう。

 

とりあえず、ドトールは店員に対して自社製品の品質の前にコーヒーの基礎知識を教育した方が良いだろう。筆者の友人は確かにかなり’アレ’な人間だけども、こんな人間が客に質問されてまともに受け答えができるはずがないからである。

ちなみに、男は新宿周辺の店舗だという。

 

客に「ブレンドって何をブレンドしているの?」と聞かれて、バイトでいっぱいのレジ内があたふたと荒れだし、わざわざ店長を呼びつけて説明され、店員も客も赤面することになるなんて状況をドトールの経営陣は想像してみるといいかもしれない。

 

 

まとめ

本当は、知らない人がドトールの最高級豆を見たことでなんの疑いもなく調べようともせず「そう書いてあったからそうなのだ。エヘン。ドトール至高。」と自分の知識として蓄積することが一番の問題なのだが、そんな世知辛い都会を作ってしまったのはこんなプロパガンダがたっくさん、世の中にあるからに他ならない。

 

もちろん、味覚とか、好みは人それぞれ。

苦いコーヒーが好きな人もいれば、苦みの中に甘味を見出すのが好きな人もいる。

筆者のように果実味を感じるコーヒーが好きな人もいるけど、それが偉いわけではない。だから「このコーヒーは酸味がある。クソ不味い。」とか「深煎りとかゴミ。」とか、「エスプレッソは泥水」とかこういうことを遠慮なしに行ってしまうクソみたいな玄人は責任を感じるべきだし、素人は知らないなりに、「でもこっちのほうが好みだなあ」と考えてみるべきだ。と思った。

 

しかし友人のかなり’アレ’な男には、なんだかんだで親切にコーヒーとは何ぞやを説明し、男もなぜか楽しそうに聞き、あげくカリタのドリッパーとフィルターを買ったのち他の仲間と合流して酒を酌み交わしに行ったのだった。

 

かなり’アレ’な彼にもきっとそういう「考えてみれば」系の魅力があるのだ。